12月1日に中京競馬場で開催されたチャンピオンズCは、2つあるJRAのダートGIのひとつであり、3歳馬も出走できる点が特徴です。2018年にはルヴァンスレーヴが制しており、それ以外の年は強豪の古馬が力を見せつけていました。

2019年のチャンピオンズCは豪華メンバーであり、1番人気はゴールドドリームでした。この馬はこれまでに中央や地方のGIを含めてGIレースを5勝しており、実際に2017年にはムーア騎手を鞍上に迎えて勝利しています。2着が多いという点も特徴の馬ですが、とにかく安定して走ります。

2番人気に推されたのは3歳馬のクリソベリルです。この馬も大注目を集めていて、デビュー以来負け無しの5戦5勝で本番に挑みました。ジャパンダートダービーを勝ち、前走は日本テレビ盃で古馬を一蹴。ただし中央競馬での実績はあまりないので半信半疑という状態だったでしょう。3番人気はフェブラリーSの覇者インティ、4番人気は今回デットーリ騎手が騎乗するオメガパフューム、5番人気はGI勝ちこそありませんが常に安定した走りを見せているチュウワウィザードでした。

レースがスタートすると、予想通りインティがハナに立ちます。それに続く形でテーオーエナジー、人気上位のクリソベリル、ゴールドドリーム等も前目につけます。逃げるインティにとっては理想的な展開かと思われ、実際に最後の直線に入っても余裕があるように見えます。後ろにある程度の差をつけて粘り込みを図りますが、最後の最後に上位人気のクリソベリル、ゴールドドリームが脚を伸ばします。結果的にはクリソベリルが2着のゴールドドリームをクビ差抑えて勝利し、3着にインティが入っています。

2番人気→1番人気→3番人気で決まり、3連単は8,980円。荒れると思っていた競馬ファンにとっては衝撃的なレースとなりましたが、今の人気の割には3連単の払戻金が多くついた印象もあります。

それにしても勝利したクリソベリルはとても強く、これで6戦6勝の無敗で3歳シーズンを終えることとなりました。父はダート強豪馬を多数送り出しているゴールドアリュール、母父はこれまたダートに強い馬を輩出しているエルコンドルパサーという血統です。これからも恐らくダート界を席巻していく存在となるでしょうから、暴露王も目が離せません。

昨年のチャンピオンズCの覇者でもあるルヴァンスレーヴとの雌雄を決める戦いも見てみたいものです。それにしても今年のチャンピオンズCはクリソベリルなどのおかげで大きな盛り上がりを見せ、中京競馬場にも多数のファンが訪れていました。

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