11月29日に東京競馬場において、暴露王待望のジャパンCが開催されました。今年で40回目を迎えるこのレースの存在意義や果たしている役割は設立の当初から大きく変化しているものの、今では秋の競馬開催においてなくてはならない存在となりました。

特に今年は新型コロナウイルス拡大の影響で外国馬の出走が難しいと思われていたわけですが、馬と勇気ある陣営のおかげで凱旋門賞に出走経験のあるウェイトゥパリスの参戦が叶いました。

人気は、このレースが引退レースとなるアーモンドアイが1番人気。今回は他の2頭の三冠馬の出走による影響でオッズも2倍台を示していました。

2番人気は今年の牡馬の三冠馬でもあるコントレイルです。これまで無敗で、クラシックの他にも昨年のホープフルSなども勝利し7戦7勝。

3番人気は今年の牝馬の三冠馬で、名前はデアリングタクト。圧倒的な強さと将来の可能性を感じさせる馬であり、アーモンドアイの偉業を引き継ぐ馬とも目されています。

この3頭が上位人気を分け合う形で、4番人気は香港でGIを制しているグローリーヴェイズでした。その他にも多数のGI馬が出走し、暗い世の中をパッと明るくするような素晴らしいレースにしてくれました。

レースは逃げると力を発揮するキセキが久しぶりにハナを切り、2番手以下を大きく引き離します。予想に反して人気薄のヨシオが前目につけ、それ以降は上位人気のグローリーヴェイズなど。

逃げるキセキの勢いは3コーナーをカーブして4コーナーに入り、そして直線に入っても衰えません。残り500m地点から他の馬が一気に押し寄せる頃には、キセキもバテ始めます。

道中は中団より前目にいたアーモンドアイが前にいるグローリーヴェイズとキセキを追いかけ、残り200m地点を過ぎたあたりで先頭に立ちます。

アーモンドアイと同様に期待されていた2頭の三冠馬もゴール直前で一気に前に押し寄せて、コントレイルが2着、デアリングタクトが3着でした。4着は昨年のジャパンCで2着だったカレンブーケドール、5着はグローリーヴェイズでした。

今回のレースはキセキが少々予想外の大逃げを打ちましたが、力のある馬が力を発揮できる素晴らしいジャパンCだったと思います。勝利したアーモンドアイはこれでGI9勝目。天皇賞秋で自らが記録した不滅の記録をいとも簡単に更新し、今後は恐らく故郷に帰り繁殖牝馬として多くの馬をターフに送り込んでくれることでしょう。

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