ゴールデンウィークの真っ只中の5月4日に開催された天皇賞春。昔と比べると天皇賞春に出走する馬のレベルが下がったといわれますが、今年のメンバーレベルも高かったとは言えません。
スピード競馬化の影響や同時期に行われる海外GIに出走する馬が多い点など、様々な理由が挙げられます。しかしこのレースは歴史が非常に長く、GIレースの中でも格式が高い一戦です。
一昨年の天皇賞春を勝ったジャスティンパレス、昨年の宝塚記念を勝ったブローザホーンの2頭のGI馬が出走しました。
1番人気に推されたのは、前走のダイヤモンドSで脅威の0.7秒差の圧勝劇を演じたヘデントールでした。
それ以上に評価ポイントとなったのは、菊花賞2着という実績でしょうか。
2番人気は前哨戦の阪神大賞典を1秒差で制したサンライズアースです。阪神大賞典には宝塚記念馬のブローザホーンも出ていました。母父のマンハッタンカフェは2002年の天皇賞春を勝っていて、まさに中長距離の鬼です。
3番人気は天皇賞春を唯一制したことがあるジャスティンパレス。天皇賞春を勝った全盛期に比べると近走のレース成績は満足できるものではないものの、S級レベルのGIばかりに出走しての成績なので今回も大きなチャンスがあったはず。
続いて4番人気がショウナンラプンタ、5番人気がブローザホーンという人気順。
スタートが切られると、人気のヘデントールが好スタート。最終的にジャンカズマがハナを切り、そしてプラダリア、マイネルエンペラーといった形です。
前に行った馬がバテてしまい、好位にいたマイネルエンペラーが早い段階で先頭に立ちます。それ以外にもジャスティンパレスのマクリもあり、想定以上に早いうちから激しい争いが始まりました。
4コーナーをカーブして最後の直線に向いた際にはマイネルエンペラーが先頭に立っていましたが、外から複数頭が押し寄せてきます。ショウナンラプンタやジャスティンパレスなどが先頭に立とうとしますが、外からレーン騎手が騎乗する1番人気のヘデントールが差し、そのまま優勝。
2着にはヘデントールのさらに外から追い込んできたビザンチンドリーム。
3着は盾男武豊騎手が騎乗していたショウナンラプンタでした。
ヘデントールもビザンチンドリームも今後が非常に楽しみな馬です。ビザンチンドリームはデビューから連勝し暴露王も期待していましたが、その後は成績が低迷。天皇賞春では2着でしたが、長距離の舞台で自らの力を示しましたね。
関連記事:「暴露王を利用して競馬を制する」